かわら版:失敗を恐れない社内風土をつくる

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これは、何と言ってもJR北海道の不祥事でしょう。今から26年前、国鉄から事業を引き継ぎJR北海道が誕生しました。

しかし、全14路線のうち黒字なのは僅か3路線(千歳線、海峡線、石勝線)のみで慢性的な赤字体質による人員不足で保守整備の充実や機材更新もままならならない状況です。

今月20日に行われた経営幹部と労働組合の会議では「複数の保線現場で国鉄時代から改ざんを行っていると聞いた」とのショッキングな発言も飛び出しております。都合の悪いことを隠す事がJR北海道の企業体質なのでしょうか・・。

わが身を振返って見ましょう。都合の悪い情報を隠すのは人間の心理です。もし、営業や作業の現場からネガティブな情報が上がってこなかあったら大変です。そうならないためには、風通しのよい職場を作ることが一番の特効薬かもしれません。

ミスの発生がチャンスに!

JR北海道に限らず、仕事でミスを犯した時や顧客からのクレームを人は隠したがります。しかも、隠したミスを挽回しようとより大きなトラブルに発展するケースもあります。

しかし、発想を変えるとミスやクレームこそが会社のレベルアップのチャンスなのです。 ミスの本質をとらえて、そのミスが再発しないように「カイゼン」を行えば良いのです。

失敗は当たり前

人間なら誰だって失敗はあります。仕事を一生懸命やっていれば、問題が起きるのは、ごく自然で当たり前な事です。

だからこそ、失敗を恥と考えず、ミスを皆の前に出し、全員で知恵を出し合い、「カイゼン」するのです。このように発想の転換で未来は大きく変わってきます。

その第一歩は、失敗を責めない仕組み作りです。たとえば、クレーム報告書などをトラブルが発生する都度報告させ、報告した社員やその改善策を考えた社員のポイントを加算するような査定制度を導入なども一つの方法でしょう。

会社で発生したトラブルを他人事と考えず、改善策を全社員が考えることが重要です。

新しいことに積極的にチャレンジ

経営者や幹部社員は、部下に向かって「新しい事は失敗してもよいから思い切ってやってみろ」との雰囲気を作ることも大切です。失敗したら責任を追及されるのでは、誰も新しいことに挑戦しようとは思いません。

小さな失敗を積み重ね、それを常にカイゼンし、自社の武器にしましょう。

企業活動は、エースや4番の活躍が目立つ「野球型」ではなく、全員参加でゴールを目指す「サッカー型」が理想です。攻撃する時、守るとき、全員の思いが一致し、仮にミスがあった場合でも、全員でカバーしようといった社内風土を目指したいですね。