かわら版:1分でわかる業務カイゼン(その15)

我が国の困難は政治家が解決しなければなりませんが、自社の困難は経営者が解決しなければなりません。東電のように、困ったら値上げするという方法は中小企業では使えません。地道に原価や経費の削減などの積み重ねにより業務体質を変えて行くしかありません。

さて、トヨタ生産方式では、ムダを「付加価値を高めない各種現象や結果」と定義しています。簡単に言うと「付加価値を高めないことすべてがムダ」となります。まさに、付加価値を高める事は企業にとって永遠のテーマです。自社の何がムダかが解れば、この永遠のテーマを解決する糸口が見つかるかもしれません。

トヨタ自動車では、ムダを無くすことを重要な課題としており、ムダの代表的なものとして以下の7つを挙げています。

1.作り過ぎのムダ 2.“手待ち”のムダ
3.運搬のムダ  4.加工のムダ
5.在庫のムダ  6.動作のムダ
7.不良をつくるムダ

これらの7つのムダについて「加工」の「か」、「在庫」の「ざ」、「作りすぎ」の「っ」、「手待ち」の「て」、「動作」の「と」、「運搬」の「う」、「不良」の「ふ」で、覚えやすいようにトヨタでは「飾って豆腐」と呼ぶようです。多少意味不明ですね・・。

さて、製造業と販売業、サービス業では異なるので、たとえば販売業では・・

(い)移動のムダ (ざ)在庫のムダ
(か)価格交渉のムダ (ま)注文間違いのムダ
(く)クレームのムダ (ら)叱られるムダ
(へ)返品のムダ

・・で「いざ、鎌倉へ」でも良いのではないでしょうか。社員がわかりやすいように、会社独自の標語を作れば、ムダの排除が徹底するかも知れません。

今月の業務カイゼンのテーマを、「ムダの排除」にしてはいかがですか?