松下幸之助:2 薄利多売に断固反対する
税理士の佐藤です。デフレが深刻で、税理士業界にも価格破壊の波が押し寄せています。
しかし、当事務所は価格競争には参戦しようとは思いません。なぜかと言うと、それは良いことではないと考えるからです。
価格を下げるためには、コストを下げなければなりません。 コスト=人材 です。
果たして、当事務所のお客様は給料が安く、能力が低い職員から指導することを望んでいるでしょうか?私は違うと思います。
当事務所のお客様は多くの経験や知識を得るために、貴重なお金を当事務所にお支払いいただいております。そう考えた場合、やはり質の高いサービスをするためには、適正な金額が必要なので、結果として安い金額では仕事をお受けできない事になります。
この点はすべての業種で同じことが言えると思います。
さて、この点について松下幸之助氏はこのように話しています。
「戦争以前からも、薄利多売を政府当局も奨励しておりました。」しかし、私はそれは良くないことだと考えます。
「厚利多売なら話は分かる。暴利多売は許せないが、適正な利潤をとって多売するということはよろしい」が薄利多売には、私は断固反対します。
なぜなら、薄利によってある特定の者だけが成功しても、大部分は疲労困憊するからです。
「ひとつだけ声を大にいたします。そういう意味のない競争をやらないような公正な経営を、わが国は生み出さなければならんという感じをもっております」
これらの発言は、昭和35年9月になされたものですが、時代が繰り返されている事がわかります。
しかし、永遠に真理は変わらないと思います。
信念を持って経営に頑張りましょう。(税理士 佐藤)