格言:人生万事塞翁が馬

税理士の佐藤です。

年のせいか「人間万事塞翁が馬」の意味をかみしめるようになりました。

ここで、あらためて物語の内容を確認します。

中国の北の方に占い上手な老人が住んでいました。
さらに北には胡(こ)という異民族が住んでおり、国境には城塞がありました。

1.不幸編

ある時、その老人の馬が北の胡の国の方角に逃げていってしまいました。
この辺の北の地方の馬は良い馬が多く、高く売れるので近所の人々は気の毒がって老人をなぐさめに行きました。
ところが老人は残念がっている様子もなく言いました。

「このことが幸福にならないとも限らないよ。」

2.幸福編

そしてしばらく経ったある日、逃げ出した馬が胡の良い馬をたくさんつれて帰ってきました。
そこで近所の人たちがお祝いを言いに行くと、老人は首を振って言いました。

「このことが災いにならないとも限らないよ。」

3.不幸編

しばらくすると、老人の息子がその馬から落ちて足の骨を折ってしまいました。
近所の人たちがかわいそうに思ってなぐさめに行くと、老人は平然と言いました。

「このことが幸福にならないとも限らないよ。」

4.幸福編

1年が経ったころ胡の異民族たちが城塞に襲撃してきました。
城塞近くの若者はすべて戦いに行きました。
そして、何とか胡人から守ることができましたが、その多くはその戦争で死んでしまいました。
しかし、老人の息子は足を負傷していたので、戦いに行かずに済み、無事でした。

このように、人生は不幸と幸福との繰り返しです。

もし、今、事業が不調で「不幸」と感じている人は、もうすぐ「幸福」がやってきます。希望をもって頑張りましょう。もし今、事業が順調だと感じている人は、まだまだ頑張りが足りないと、さらなる準備が必要です。今が成功ではありません、もっと、もっと先を見て、不測の事態に備えましょう。

景気が低迷し、多くの企業が苦しんでいますが、政府のせいにしていても問題は解決しません。前向きに、自力でこの苦境から脱出しましょう。

ここで、アップルの創業者「スティーブ・ジョブズ」氏の言葉を紹介します。

「当時は分からなかったが、アップル社に解雇されたことは、私の人生で起こった最良の出来事だったと後に分かった。成功者であることの重さが、再び創始者になることの身軽さに置き換わったのだ。何事につけても不確かさは増したが、私は解放され、人生の中で最も創造的な時期を迎えた。」