82号 「賞金10億円」・・

当事務所では事務所通信「税務版」と「かわら版」をご希望の方には無償で提供しております。興味をお持ちの方はこちら(問い合わせフォーム)よりお気軽にお申し込みください。

なお、「かわら版」につきましては毎月公開しておりますので下記よりPDFでご覧いただけます。

 

【今月の事務所通信】

  「宝くじ」

11月24日より年末ジャンボ宝くじが発売されました。今回の当選金は前後賞合わせて「10億円」です。我が家では結婚記念日という事もあって数十年ぶりに購入、連番10枚を妻にプレゼントしました。これで当たるかもしれない権利をゲットです。

宝くじは40%相当が社会貢献に使われ、抽選日まで「10億円当たったら何に使おうか~」とか「当たってもあげないよ~」とか会話が弾み寄附と思えばお安いものす。

皆さんも毎日多少のストレスを感じながらお過ごしのことと思います。せめて家庭や職場では笑いのある環境を作りたいですね!

「10億円」の町で事件が・・

5000人以下の小さな町に10億円(2015年15.3億)を超える「ふるさと納税」が集まる事で有名な上士幌町で事件が発覚しました。

町教委の30代男性職員が町の補助金で運営されている社会教育3団体の銀行口座のお金を不正に引出し着服したというものです。預金口座の内容は分かりませんが「社会教育」団体との事ですから「ふるさと納税」の一部が使われているのでは・・との疑念が生じます。

 

「ふるさと納税」の使途

当事務所のお客様には「ふるさと納税の際には使い道を教育に指定しないで」とお話しています。それは、ある町でふるさと納税による使途が「教育」と指定されたために生徒一人一台にタブレットを購入、大型の液晶テレビを教室に配置したがそれでも「教育」には使いきれないとの番組を見たからです。

多くの人は寄附する際に、地域の子供たちのために使って欲しいと思います。しかし、その地域にとって何が最善かは分からない事が多いのではないでしょうか。そう考えると、今回の事件は「ふるさと納税」制度の問題点のひとつが浮き彫りなったのかも知れません。

 

「想定外のお金は人を惑わす」

上士幌町の公表によると人口に占める子供の割合は15.3%なので計算上750名になります。上士幌町には、毎月1億円を超えるお金が「ふるさと納税」で集まります。この巨額なお金の使途を「教育」に限定した場合、お金に絡む事件が起こっても不思議ではありません。

上士幌町に限らず、企業にとっても想定外のお金の増加には注意が必要です。たとえば、突然ヒット商品が現れ会社の売上が増加し想像を超えた預金の残高になった場合、無駄遣いの衝撃に駆られ事もあるでしょう。

 

「税金を払う方が・・」

世の中には「税金を払うぐらいなら・・」とお考えの経営者もおられるでしょうが、「無駄遣いするぐらいなら税金の方が・・」との発想を持ってください。なぜなら、無駄遣いではお金が目の前から消えますが、税金を払った残りは手元に残ります。その積みかさねで大きな差が出ます。

いずれにしても、お金に囚われてはいけません。ヒット商品に当たった時には「貯金を殖やすチャンス」と考え、その後にはピンチが控えていると思って下さい。

経営者にとって「お金がない」事ほど辛い事はありません。そうならないためにも、今あるお金を大切に使いましょう。しっかり儲けて、しっかり納税し、そして・・しっかりお金を貯めてください。