「日々経営カイゼン」のすすめ : その3 「イノベーション」を活用

税理士の佐藤です。目の前にある山積みの仕事に追われていると、新しい発想・商品・サービスを探そうという気にはなりませんね。しかし、そのような状態が長く続くと会社は衰退し・・最後は消滅です。どんなに忙しくても、常に「イノベーション」を探し求めなければ、この厳しい戦いを勝ち抜くことは出来ません。

「イノベーション」とは

「イノベーション」という言葉を聞くと、ハイブリット車やipad、ツイッターやフェイスブックなど従来にはなかった新しい技術や画期的な製品・方法を思い浮かべるでしょう。

しかし、それはイノベーションのひとつのパターンにしかすぎません。

広い意味でイノベーションとは、新しい方法・発想・商品を導入することで、既存の事柄に変化を起こす事です。

交通機関(車、飛行機など)の発達やテレビ、パソコンは画期的に世の中を大きく変えました。しかし、このような明らかな事例以外にもイノベーションが世の中を変えた例が沢山あります。

イノベーションの一例

①店舗や販売の形態

30 年前・・酒屋、米屋、八百屋、魚屋 - 町の書店 - 町の電気店

現在・・コンビニ、スーパー、楽天 - インターネット販売(アマゾンなど)、総合情報店(ツタヤ、ゲオ)、大規模書店(喜久屋書店など)

②パソコンの普及

30 年前・・年賀状の印刷は印刷屋 - 手書きの請求書を発行 - 郵便で手紙、写真を送る - 紙の辞書、通信教育で勉強する

現在・・パソコン(プリンター、メール、インターネット)で出来る

イノベーションを探す

ドラッカーは「イノベーションとは意識的かつ組織的に変化を探すことである」と言っています。中小企業が画期的な製品や製造法を発見できれば良いのですが、そんな大きな事ではなくても小さな変化を会社に起こせれば、それは立派なイノベーションです。

経営者は会社変えるために「意識的」に考え、小さなきっかけを発見し、その小さな発見を「組織的」つまり会社全体で行動に移す。これは企業の発展にとっては、とても大切な事です。

現在、セブンイレブンや楽天など多くの人が利用するのが当たり前になっている会社も、誰も思いつかなかった小さなアイディアからスタートしています。その思いつきを、よく練り、かつ行動に移したからこそ、これらの企業は成功したのです。失敗を恐れたら、画期的なアイディアも「イノベーション」には成長はしません。

イノベーションのヒント

ドラッカーは「人口構造の変化は、いかなる製品が、誰によって、どれだけ購入されるかに対して大きな影響を与える」と言っています。
人類史上最速でわが国は少子高齢化社会に突入しています。労働人口の減少と介護ビジネス市場の増加は間違いありません。

「労働人口の減少をカバーする何か」、「介護ビジネスの隙間にある何か」、これらに関するイノベーションを発見することができたら、企業は画期的に成長する事が出来るでしょう。

是非、チャレンジして下さい。