「日々経営カイゼン」のすすめ : その2 日常業務を見直す

税理士の佐藤です。皆さんは「当たり前」という言葉をよく使いませんか?「当たり前」・・いったい、誰からみて「当たり前」なのでしょうか?

家庭に例えると、親から見て「当たり前」でも子供から見ると「当たり前」ではない事が沢山あります。

勉強するのは当たり前、ゲームの時間を守るのは「当たり前」、お菓子を食べたらゴミをゴミ箱に入れるのは「当たり前」、服を脱いだら洗濯かごに入れるのは「当たり前」等々・・親は毎日のように子供に言います。

しかし、子供は無視しているのか・・忘れるのか・・親の考える「当たり前」な行動はできません。

これは、親の考える「当たり前」が子供にとっては「当たり前」ではない事が原因です。同様に、私たち(企業)にとって「当たり前」でもお客様にとっては「当たり前」ではない事が沢山あると思います。

そこで、今回は会社にとって「当たり前」だという「発想を変える」ために日常の仕事について考えてみましょう。

【1】商品やサービスを見直す

まず最初に、企業の生命線である「商品やサービス」について考えて見ましょう。毎日の業務に追われていると、自分勝手に思い込んで行動することがあります。売る商品やサービスが自分たちにとって「当たり前」でもお客様にとっては「当たり前」ではないかもしれません。

1.自社の商品やサービスがお客様のニーズに合っていますか? 時代の変化のスピードはとても速くなっています。時代に合った商品やサービスを提供していますか?

2.売りたいものをお客様に押し付けていませんか?                                                          利益率が高い、在庫が多い等の理由で、お客様が欲しいものではなく、自社に都合の良い製品ばかり店頭に並べていませんか?

3.もっと良い商品やサービスはないか研究していますか?

携帯電話 → スマートフォン → i pad → ?

皆さんは「スマートフォン」をお持ちですか?また、「i pad」を触った事がありますか?そんな物は必要ないと思った瞬間、時代から取り残されます。すぐなんでも飛びつけという事ではなく、興味をもって研究する事が大切です。これは、IT機器だけの事ではありません。自社を取り巻く業界の状況に関心をもって下さい。

【2】「動く」と「働く」の違いを考える

動いていれば良いと思っている新入社員やアルバイトが多いと思います。「動く」にニンベンが付くと「働く」になります。“人”が考え行動することが「働く」という事です。

同じ作業を繰り返しているのは「動い」ているだけです。常に仕事の工夫・改善・改良を考えながら業務を行うことが「働く」という事です。

一見すると動いている人と働いている人の区別はつきません。しかし、動く人ばかりの会社は利益が出ません。なぜなら、給料以上の仕事をしないからです。

一方、働く人が多い会社は必ず発展します。それは、働く人が多い会社は利益率も高く、お客様からも信頼されているからです。

チョットした目線の違いで「気付く」事があります。「当たり前」という考えを会社全体で見直してみませんか。